幼児の発音、いつまで?

発音は、吐いた息を唇や舌、口蓋などを動かして作られますが、この身体の部分のことを「構音器官」、それによって出された音を、この発音の仕組みに注目して「構音」とよんだりします。順調に上達することで、正しい発音ができるようになっていきます。

 

幼児のうちは発達途上

構音に何らかの問題があると、「できない」を「でちない」、「ライオン」を「ダイオン」と言ってしまいます。
でも大丈夫幼児はまだ構音器官や神経・筋が発達途上ですので上手く話せなくて当然。お乳が飲めないとか、呼吸に難がある等のことがないのであれば、あまり小さいウチから心配する必要はありません。
下の表は発音と獲得年齢についてですが、だいたいの目安ですので、参考程度にご覧ください。

f:id:takenokolab:20190907201916p:plain

とはいえ、6歳までにはほぼ大人と同様の構音機能を身につけているそうので、もし小学校に上がる頃になってもまだ発音に問題がある場合には、ほんの少し構音障害を疑ってみてもよいかもしれません。

構音障害には4つの種類がある

構音障害はその要因によってに分類されています。

f:id:takenokolab:20190907201704p:plain

運動性構音障害
発音に使う身体の部分を上手く動かせないことから生じる構音障害。要因としては、脳や神経、筋に何らかの異常がある可能性が考えられます。

・器質性構音障害
口蓋裂や舌小帯短縮症など、構音器官に形態異常や欠損があることで発音が不明瞭になる場合をいいます。

・機能性構音障害
特に器官や神経系や筋、あるいは聴力に問題が無いにもかかわらず構音障害が見られる場合にはこちらに該当することになります。

・聴覚性構音障害

聴覚の障害からくる発音障害です。


こう説明するとなんだか不安ですが、「方言」による発音の違いもこちらに分類されますし、単に正しい発音の仕方を身につけていないだけなことも多く、きちんとした訓練で直ることが多いのもこの障害の特徴です。

否定的な訂正はダメ!

 心配ゆえ、こどもが魚のことを「たかな」と行った際に「さかなでしょ!さ・か・な」と強く否定的な矯正を強いる場面を見かけますが、言葉が出なくなるので止めましょう。「そうね、さかなね。」など、肯定的にヤンワリ意識することを促すのが正解です。

可愛いからと大人も真似をしたりするのも、自分から直そうとしなくなるのであまり良いとは言えません。

相談窓口は?

通っている園があればそちらに相談してみてください。医療機関や言語聴覚士がいる施設などを教えて貰えると思います。就学前検診などを利用して質問してみるのも良いかもしれませんね。

 

参考URL:こどもの構音障害 ( 石川県言語聴覚士会)※pdfが開きます(約1.5MB)